精神科受診までの道のりと、病院の選び方
自身の心身に違和感を感じ、精神科に行かなければならないと心の中ではわかっていても、いざ行こうとするとその一歩が踏み出せないという経験はないでしょうか。
この記事では、そういった葛藤の中で私がどのように病院を選び、受診し、転院することを決意したかまでを書きました。
受診の参考にして頂けますと幸いです。
心療内科・精神科・メンタルクリニックの違い
最初にあたった壁は「心療内科」「精神科」「メンタルクリニック」といった、同じ心の病気を扱っていても掲げている看板が異なる病院の違いについてでした。
いずれも心の病気を扱っているのですが、精神科は心が原因で起こる心の病気を、心療内科は心が原因で起こるからだの病気を、メンタルクリニックは(一般的に)総合的な心の病気を治療しています。
最近では「心療内科」「精神科」「メンタルクリニック」のうち、複数を掲げてマルチに診療できる病院も多くなってきました。
口コミはないに等しい
ここ数年、病院関連の口コミサイトも見かけるようになってきました。
内科や整形外科などであれば、近所の人や知人におすすめの病院を聞いてみる手もあるかもしれません。
しかし、精神科領域となると知り合いには聞きにくいですし、口コミサイトもほとんど精神科関連は載っていないという現状があります。
病院の選択
色々考えた結果、最初に選んだ病院は心療内科と精神科を掲げており、デイサービスもある中規模の病院でした。
そこでは複数の精神科医が勤務していたので、自分に合う医師にいつかは会える可能性がある、と希望を持っての選択でした。カウンセリングもやっていることも決め手のひとつでした。
しかし、これが誤診と薬漬けの悪夢のはじまりでした。これについては後日別の記事で書きたいと思います。
これを見てくれているみなさんには出来る限り患者の病状に合わせた適切な治療を行ってもらえる医師のいる病院に行ってほしいと願っております。
そのため、私が2つめの病院を探したときの条件をお伝えします。
精神科の疾患に精通した(勉強し研究してきた)医師を探す
極論を述べると、精神科は外科医などのように専門的な技術がなくても掲げられます。
そのため、最初から精神科を志している医師もいますが、放射線科など他科から転科して精神科を掲げている医師も実際は多くいます。もちろん精神科を掲げた時点で十分に勉強されていると思います。
しかし、中には私が最初にかかった医師の様に、できるだけ多くの薬剤を投与して症状落ち着かせる様ことを治療目標としている医師もいます。
私は、1つめの病院の失敗を生かし、2つめの病院は以下の2つの条件で探すことにしました。
- 少なくとも精神疾患関連の論文を書いている
- 治療は必要最小限の薬剤を使用し、漢方を中心に治療を行う。治療目標は、最終的には薬をなくすこと
1つめは、精神疾患を研究しより多くの精神患者を診てきた医師に診てもらいたく、2つめは、将来的に子供を授かりおかあさんになりたいという思いから、条件として設定しました。
結果として、季節や環境の変化で少しづつ変わる患者の症状を細かく見ながら、都度最小限の薬剤と漢方で治療を行ってもらえる医師に巡り合うことができました。
今では妊活において最大の壁であった睡眠薬をなくすことができました。 (眠れないと流産の確率が高まるため)
転院のハードルの高さ
最後に補足的になりますが、この病気はいかに医師とコミュニケーションをとれるかが、より適切な治療を行っていくで大切になってきます。
そのため、最初の病院選びはとても重要であると思います。
しかし、相性や治療方針が合わないと感じたら我慢せず、転院することも視野に入れるべきだと私は思います。
精神科領域の転院では、一般的に紹介状(過去の治療記録)がないと転院を受け付けてくれない病院がほとんどです。そのため、転院のハードルは高く、それを理由に私はいくつもの病院で断られました。
最終的に今通院している病院に事情を話したところ、紹介状なしでも転院できることになりました。
繰り返しになりますが、こういった理由からも、最初の病院選びはとても大切であると思います。