双極性障害になり、つらかったこと・知ってほしいこと
この病気になって、何よりつらかったことは、周囲の理解が得られないことです。
最初は自分自身も双極性障害という病気がどういうものかわからない上、世間にも認知されていない病気で、孤独感を強く感じました。
この記事は、双極性障害を患っている方はもちろん、双極性障害の人が身近にいる人にぜひ読んでほしいと思い書きました。
どのように感じて生きているか、症状が重いときはどのような状態か、どんな支援が必要か、少しでもお伝えできたらと考えています。
認知されていないということは、理解が得られないということ
双極性障害だと診断されてすぐ、周囲や地域のコミュニティーで同じ双極性障害の人を探しました。しかし、鬱病よりも罹患者が低いため見つからず、情報が全く入ってこないことに対する不安がありました。
そして、ネガティブなことばかり考える様になってしまい、自分は社会にとって不要な存在なのだと毎日泣いていました。
躁状態のときには頭の回転がとてつもなく速い一方で、身体は鉛のように重く、自身の周りだけ重力がおかしいのではと思うくらい、常にだるさと付き合ってました。
薄いガラスの様にむき出しの状態の繊細な神経は、常にピリピリと全身を張り巡っていました。
些細なことに傷つき、怒り、感情がまるで自分のものではない様にコロコロと変わりました。
周囲との距離と、失った友人
極力、人との交流を避けていましたが、どうしても会わなければいけない時は前後1週間、その日のために寝込んで挑んでいました。
それほど努力して会っても、会話を続けることが難しく、拒絶されたと誤解を与え、回らない頭ではそれを補完することもできず、何人か友人を失いました。
対人関係で上手くいかないことが続くと、とうとう人に対しての恐怖心が増し、人と会うこと、中でも大切な友人たちに会うことが怖くなっていきました。
罹患してから数年経ち、症状も安定してきた今ではかなり克服したものの、それでも友人たちに会うたびに緊張して手汗を握ることが多いです。
対人克服は、今でも私の課題です。
双極性障害と、他疾患の併発
双極性障害は体調に波があります。また、他の精神疾患と併発することも多くあります。
私の場合、拒食症とパニック障害・PMS・身体表現性障害を併発しています。
不調時はご飯が食べられなくなったり、腹痛・嘔吐することもあり、それが原因で入院したこともあります。
また、体調が優れない時に電車や人ごみに出ると、過呼吸になったりめまいがしたりします。
最近では体調がそこまで悪くなることはありませんが、仕事で疲れるとストレス性蕁麻疹や嘔吐症が出ることがあります。
周囲の理解の大切さと、自身を知ること
今では疾患や自身の体調の変化・こういう時は要注意・リカバリー法といったことがわかってきたため、自身をある程度はコントロール出来るようになってきました。
それに伴い病気に対してつらいという気持ちは減ってきました。
幸い、私の場合は家族の理解も得られることができましたので、周囲と協力してなんとか生活を維持しています。
さいごに
私たちは出来る限りふつうの生活を送るために、周囲の理解や協力が欠かせません。
心の病気は骨折などと異なり、見た目ではわかりません。
不安定な時こそ、身近な人から「だいじょうぶ?」と気にかけてもらえることや、調子が悪いシグナル(私の場合は口が開いているようです。)を察して注意して見守ってもらえることは、強い安心感につながります。
周囲の助けを得ながら症状をコントロールしていくことが、症状を安定化するために重要です。